証券コラム

2016/01/29 マーケットコメント「土信田雅之の相場の視点」

ギャップを埋め切れなかった米FOMC

今週の日経平均は17,000円を挟んでやや荒い値動きが続いています。テクニカル指標では、足元の日経平均が5日移動平均線を維持していることや、先週の安値が16,000円台割れスレスレまでの安値をつけたことを踏まえれば、年初からの急ピッチな下げ基調はひとまず落ち着きを取り戻しつつあるとも言えそうですが、本格的な戻り基調を試すムードとも言い切れない「もどかしさ」も感じられます。

日経平均が17,000円水準まで反発したのは、原油価格や為替市場が小康状態を見せ始めたことも要因として挙げられますが、先週開かれたECB理事会の後に行われた記者会見で、ドラギ総裁が「3月にも金融政策を見直す」方針を示したことがきっかけです。今週は米FOMCや日銀会合が予定されていることもあり、金融政策期待の流れが続くのかどうかを見極めようとする相場地合いが下落をひとまずストップさせているとも言えそうです。

とりわけ、年初からの世界的なリスクオフムードは、昨年12月の米利上げを出発点として、中国情勢への不安や原油安が加わる格好になっていたこともあり、米FRBが今後の政策運営に対してどのような姿勢で臨むのかが注目されていました。具体的には、「利上げペースが大幅に修正されるのでは?」という期待感です。現在FRBが想定している利上げペースは年4回ですが、市場ではさすがに年4回はムリだろうという見方が大勢を占めており、FRBがこうした市場とのギャップを埋めに行くのかという点です。

その米FOMCの声明文では、「経済見通しへのリスクが均衡している」との従来の表現が削除された一方、「世界経済や金融市場が見通しにどう影響し得るかを検討している」との表現が加わりました。また、米国内経済については、金融政策の段階的な調整(利上げ)が伴っても拡大していく見通しを示しています。つまり、外部環境についてはややハト派の表現に変えつつも、利上げ路線についてはこれまで通りの姿勢に大きな修正がなかったことになります。

外部要因次第ではあるものの、次回のFOMC(3月15日~16日)での利上げの可能性を残す格好となり、結果的にFRBと市場とのギャップは埋め切れなかったわけですが、では、FRBは外部環境にどのくらいの変化があれば利上げ見送りを検討するのかの温度感を今後は探っていくことになります。となると、来月の2月10日に予定されているイエレンFRB議長による米議会での証言が注目されそうです。

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