証券コラム

2016/08/12 マーケットコメント「土信田雅之の相場の視点」

足元の堅調さは続くのか?

米7月雇用統計のイベント通過で迎えた今週の株式市場ですが、これまでのところ堅調な展開を見せています。9日(火)の日経平均終値は16,764円となり、日銀会合直後の高値を超えたほか、会合前のいわゆる「ヘリコプター・マネー」の思惑による上昇の最中につけた16,938円も射程圏内に入っています。

国内経済対策の概要発表や日銀会合、米雇用統計などの注目イベントを通過した上に、夏休みシーズン突入の「夏枯れ相場」を見据えた先週末の時点では、「しばらくは積極的に上値を追いづらいだろう」という見方も多かったのですが、実際に蓋を開けてみたら思ったよりも強い印象です。

日米イベントの最重要テーマ(米国の利上げ観測や日銀の追加金融緩和期待)の見極めは9月以降に持ち越され、一巡感は否めないものの、日銀のETF買い入れ増額決定によって下値不安がひとまず後退していることや、米雇用統計の結果で米国経済がしっかりしていることが確認できたことで、市場のムードは「何となくリスクオン」に傾いているように見えます。

さらに、今週末に予定されている日経225オプション取引・ミニ先物取引のSQへの思惑の動きが絡んだことで、足元の相場の意外高が演出されたと考えられます。つまり、次のイベントまでの谷間に需給要因が重なったためと言えそうです。

とはいえ、株式の売買代金(東証1部)は特に盛り上がったわけではありませんし、また、ピークを超えた企業決算発表も、内容が思ったよりも悪くないという悪材料出尽くしの買いと、すでに好業績見込みを先取りしてきた織り込み済みの売りが混在しています。足元の銘柄物色の対象が内需ディフェンシブ銘柄から景気敏感株や金融株へシフトしていますが、全体的には業績の通期見通しの大きな変更には至っていません。

日米の次回の金融政策決定会合は来月下旬になりますが、今月下旬にはジャクソンホールで開催される経済シンポジウムでのイエレンFRB議長の発言が注目されるほか、9月あたまにはG20首脳会合など再びイベントが増えてきます。相場が夏休みに浮かれている期間は束の間になってしまう展開には注意した方が良いかもしれません。

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