証券コラム

2016/03/25 発見!有望銘柄のヒント

ドラッグストア業界で再編が進む理由

訪日中国人客による「爆買い」は昨年1年間を通じて話題になり続けました。その恩恵を被った業種としてホテル業界、家電業界とならんで取り上げられたのが「ドラッグストア」。「神薬」と呼ばれた12品目や化粧品、紙おむつなどは飛ぶように売れました。

そんなドラッグストア業界で再編が進んでいます。

大手ドラッグストアといえばすぐにいくつもの名前が思い浮かびますが、薬局全体に占める大手ドラッグストアの割合は、実は店舗数も売上もそれほど大きくありません。「寡占が進んでいない業界」なのです。

以前もご紹介したように、特定の病院・医院の処方箋が多くの割合を占める調剤薬局、いわゆる「門前薬局」の報酬が下げられることになりました。

それに関連して厚労省が普及を進める「かかりつけ薬局」であるためにはあらゆる診療科目・病状に応じた多様な薬剤を在庫に持つことが必要となるため、大手調剤チェーンや個人薬局がどう対応していくかが注目されています。

商品調達力で大きな優位性を持つ大手ドラッグストアはここをビジネスチャンスと捉えています。薬局の新規出店余地にも限りがあるなか、広い地域をカバーするため・拠点数を確保するためにM&Aを盛んに進めているのです。

特に目立つのがイオングループ【8267】です。イオン系のドラッグストアチェーン、ウエルシアホールディングス【3141】は昨年同じくイオン系のタキヤ(兵庫県尼崎市)、シミズ薬品(京都市)と経営統合しました。

さらに神奈川・静岡を中心に多数の店舗を持つ「ハックドラッグ」のCFSコーポレーションも子会社化。合算売上でマツモトキヨシホールディングス【3088】を抜いてトップに立っています。

四国のレデイ薬局を買収したツルハホールディングス(北海道発祥・東日本を中心に展開)の筆頭株主もイオン。イオンはさらに石川県を中心に展開しているクスリのアオキ【3398】にも出資しています。

ちなみにマツモトキヨシホールディングスが2014年に買収した示野薬局も石川県が地盤。どの大手ドラッグストアも、未進出地域へ単体・自前で出店するのではなく「地盤ごと」自社に取り込もうという戦略です。

国内需要が頭打ちの中にあって数少ない成長産業と言われたドラッグストアにも転機が訪れています。訪日外国人対応はもちろん、売上の一定割合を占める日用品・食品におけるスーパーやコンビニとの競合、調剤や宅配も含めた高齢者への支援、優秀な薬剤師の確保などなど、数々の課題をビジネスチャンスにどう変換してくるか、注目です!

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