証券コラム

2016/09/09 発見!有望銘柄のヒント

日本の病院で治療・検査する外国人が増加

「病院で診療を受けるために日本へ来る外国人」が増えています。特に目立つのが中国からの訪日客。以前テレビで観たことがあるのですが、中国では有名病院で診察を受けるためにも「コネ」が必要だったり、長い行列に並んでやっとの思いで受けた診察が数分で終わりとか、自分の病状についてまったく説明がないなど「病院不信」が高まっているそうです。

おまけに医療費も高いそうで「中国の病院にはかかりたくない」という声は多く、経済的に余裕のある富裕層は「外国の病院へ行く」という選択肢をとっているというのです。

実は「病院にかかるために外国へ行く」=「Medical Tourism(医療ツーリズム)」の流れは何年も前からありました。日本では当初「Medical Tourism」が「医療観光」と訳されたこともあって「観光のついでに健康診断」または「健康診断プラス観光」のような比重でとらえられていました。

日本よりずっと前を走る国

しかし、例えばタイでは1990年代から医療ツーリズムに目をつけており、国の基幹産業のひとつとしています。同様にシンガポールやインドも医療ツーリズムに注力。世界の「医療ツーリスト(医療目的の旅行客)」の約半数がこの3つのいずれかの国を目的地としているそうです。

この分野で同じアジアの国々に大きく水を開けられていた日本ですが、本格的な診療を受ける環境としては世界の中で間違いなくトップクラス。CTスキャンやMRIなどの高度な診断装置を備えた病院がこんなに数多くある「医療機器大国」はほかにありません。

また陽子線治療装置、重粒子線治療装置などによる高度先進医療も受けられるため、例えばガンと闘う海外の患者さんにとっても日本を訪れる価値は高くなります。

収入とコスト

訪日外国人客は日本の健康保険証を持たないわけですから、治療を受けるのも人間ドックなどの健康診断を受けるのも「自由診療・保険外診療」の扱いになるでしょう。

仮に患者さんが海外での受診を対象とした民間の医療保険に入っていたとしても、費用の最終負担者が誰になるかの違いであって病院側の収入は変わりません。つまり治療代・診察代は「言い値」にできるわけですが、だからこそ、そこには「競争」が生まれます。

また相手は病気と外国人ですから、患者さんが訴える不調、病院側が示す治療法など微妙なニュアンスまで通訳できる高度な語学力と医療知識を持ったスタッフの確保にはかなりの人件費がかかります。

さらにCTやMRIなどの超高額医療機器は一度買えば終わりではなくメンテナンス費用もかかります。買い替えとなればそこでも巨額の費用が必要になります。

それらをペイできるほどの収入が確保できるかどうか、ここもかなり重要な要素です。

「高水準」を示すために

訪日外国人患者の受け入れに本腰を入れ始めた日本の病院では、医療の質と安全において世界標準を満たすことを示す米国の国際的医療機能評価「JCI認証」、また日本版JCIともいわれる外国人患者受入れ医療機関認証制度「JIMP認証」を取得するケースが増えています。

また「とびきりの上客」候補となり得るアラブ圏の超富裕層を迎えるため、ムスリム(イスラム教徒)にとっての食の安全・安心を確保する「ハラル認証」を取得しようという動きも広まっています。

山王病院、聖路加国際病院などの有名病院は訪日外国人にとっても「ブランド」なんだそうです。「外国人からみた日本の病院」の今後に注目です!

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