証券コラム

2016/09/16 発見!有望銘柄のヒント

10月から社会保険の加入対象が拡大

来月から厚生年金・健康保険の加入対象が広がります。

これまでは、一般的に週30時間以上働く方が厚生年金・健康保険(以下「社会保険」とします)の加入対象でしたが、平成28年10月からは従業員501人以上の企業で、週20時間以上働く方などにも対象が広がります。

もう少し具体的に言うと

  • 週20時間以上の労働時間
  • 年収106万円(月収8万8千円)
  • 雇用期間が1年以上
  • 従業員501人以上の会社
  • 学生ではない

の「すべてに該当する人」が、新たに社会保険の加入対象となります。

「130万円の壁」が「106万円の壁」になる?

サラリーマンの妻などが働いて収入を得る場合、自分で社会保険に加入するかどうかの基準として「130万円」という数字を聞いたことがあると思います。厚生労働省のHPによれば「年収130万円は『自身で保険料を支払うかどうかの年収の基準』であって、今回もその点には変更がない」とのこと。

と言われてもよくわかりませんね…、とにかく、上の条件にすべて当てはまる人は今回から社会保険の加入対象となり、給与からは社会保険料が天引きされることになります。

ただし上の条件の中に「従業員501人以上の会社(これは「すでに社会保険の対象となっている従業員の数」だそうです)」とあるように、対象となるのは大きな会社だけということになりそうです。

手取りが減る?

今回の改正で新たに社会保険の加入対象になった人が仮にこれまでと働き方が変わらないとすれば、社会保険料が天引きされるため「手取りが減る」ことになります。

これまでも「所得税や社会保険が引かれないように働き方を抑える」ことはよくありました。しかし社会保険の加入対象が拡大したことで、政府が狙うように「だったらもっとせいせいと稼いでやろう」という人が増えるか、それとも「対象にならないように働く時間をさらに減らそう」と思う人が増えるか、それはわかりません。

会社にとってコストか投資か

ご存じない方も意外に多いのですが、厚生年金や健康保険は「給料から引いた分」と同額を「会社がプラスして」納めています。給与天引き分を「10」とすると、会社は「10を足して20を納めている」のです。それが、従業員が将来受け取る厚生年金や病院にかかった時の保険診療分(自己負担以外の部分)の原資になっています。

つまり社会保険の加入対象が増えるということは会社にとって「社会保険料の負担分が増える」ということ。現在501人以上の対象従業員を抱えているほどの会社なら、この改正で新たに対象となる従業員の数も少なくないでしょう。

たとえフルタイム勤務はできなくても優秀な人材はたくさんいます。それらの人に対する福利厚生を充実させることで自社製品やサービスがよりよい品質になるのであれば企業がその費用を惜しむことはないはずです。今回の改正で「労働環境」や「働き方」がどう変わるか、引き続き注目していきましょう。

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