証券コラム

2016/09/30 発見!有望銘柄のヒント

株の相続税評価額、「時価の90%」を要望

金融庁は2017年度の税制改正要望として「上場株式を相続した場合の評価見直し」を求めているそうです。と言っても、相続税は誰にでもかかるものではありません。

相続税がかかるのはどんな人?

相続税には「基礎控除」があり、

・基礎控除 = 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

で求められた数字よりも相続財産が多い場合にだけかかります。少ない場合は申告そのものも必要ありません。ですから筆者なんて何の心配もいりません。

株で相続するのは損?

その「相続財産」の算出方法は、基本的には持っている財産、たとえば現金預金・土地建物・株などの有価証券・貴金属・書画骨董などをそれぞれ「評価」した額の合計ということになります。

現金や預金はその金額そのものがカウントされますが、例えば土地の場合は「毎年発表される公示地価の80%程度」、建物は「建築費の50~70%程度」として評価されます。建物は年々価値が下がりますが、土地に関してはほぼ確実に「時価より低い価格」でカウントされることになります。

それに対して上場株は原則として「相続した時点の取引所終値の100%」となっています。もちろん相続時より株価が上がる可能性もありますが、同様に下がる可能性だってあるのに、相続財産としての評価にはその下落リスクが考慮されていないのです。

そこで金融庁では上場株を相続する際は「相続した時点の取引所終値の90%」の額で評価するように要望しています。

財産を家族に残そうという場合、現行の評価基準では時価が同じならば上場株より土地の方が税負担を軽くできるため、資金は株式市場ではなく不動産市場に流れがちです。そこで金融庁では投資を促すため・相続財産としての上場株の魅力を上げるために評価方法の見直しを要望しているわけです。

現時点で実現性は不透明

実は、金融庁は2016年度の税制改正で上場株の相続税評価額を「時価の70%」に下げるように要望していました。しかし与党の税制調査会はこれを見送りました。国民からの「金持ち優遇だ」という批判を受けてのものだと言われています。

確かに相続税は資産のある家以外にはあまり縁のない話かも知れないですが、今回の要望が実現して資金が株式市場にどんどん流れてくるようになるとしたら「株式市場の活性化」には貢献するでしょう。今後の議論の行方に注目です。

現役投資家が選んだ最新人気ランキング! 現役投資家が選んだ最新人気ランキング!

注目の特集