証券コラム

2016/10/14 発見!有望銘柄のヒント

地銀「再編によるグループ化」と「地域の金融機関」

10月1日、常陽銀行と足利ホールディングスが経営統合し、新会社「めぶきフィナンシャルグループ【7167】」が発足。常陽銀行と足利銀行がその傘下に入る形となり、総資産額で地銀グループの第3位になりました。

また、10月3日にはかつて西日本銀行と福岡シティ銀行が合併してできた西日本シティ銀行の持ち株会社「西日本フィナンシャルホールディングス【7189】」が発足しました。

こちらのコーナーでは以前にも地銀トップの横浜銀行と東日本銀行の「コンコルディア・フィナンシャルグループ【7186】」、福岡銀行・熊本銀行などの「ふくおかフィナンシャルグループ【8354】」、また千葉銀行【8331】武蔵野銀行【8336】との包括提携など、地方銀行の再編についてご紹介してきました。

しかし最後の大物と言われる静岡銀行【8355】は、貸出金利が下がる動きの中、同業者同士の統合などでは勝ち目が薄いと見ているようで、いまのところその動きはなし。むしろ他業種との連携による新規事業にも力を入れています。

マイナス金利導入の影響

ことし日銀がマイナス金利を導入したことで、地方銀行の主力商品の一つである中小企業への融資の利ザヤがますます薄くなりました。預金金利は底をついてこれ以上下げることはできないのに、貸出金利がさらに下げられたからです。

このため、本来「もっと貸しなさい」と貸し出しを促すためにマイナス金利が導入されたはずなのに、特に中小企業に向けての融資は日銀の思惑通りには進んでいないのが現実のようです。

そこでこんな動きがありました。金融庁は、地方銀行などの貸し出しを増やす施策として「担保がないなどの理由で貸し出しを受けられない中小企業」の状況を「金融庁自らが調査する」というのです。

地方の、特に中小企業は良いアイデアや優秀な若手経営者の存在などにより将来性が期待できるのに、現状が赤字だからとか、担保がないからと言って貸し出しを受けられないケースが多々あるのです。

実際に金融庁がすでに地方金融機関から貸し出しを受けている企業・約750社を直接訪問調査したところ、今なお金融機関が担保や保証を重視している実態が分かったそうです。つまり会社や経営者に担保となる資産があるか、保証協会などの保証をつけた上での貸し出しが多くを占めるということでしょう。

そこで金融庁では信用調査機関のデータなども活用して貸し出しを受けていない企業を訪問したり、アンケートを実施するなどして中小企業の状況を調べ、金融機関に対してこのような企業への経営指導の強化を求め、貸し出しにつながるよう促す、とのことです。

地域の金融機関として

再編が進み、都道府県の垣根を越えて広い範囲をカバーする「地銀グループ」の傘下に属する地方銀行が多くを占めるようになりましたが、個々の地方銀行は地元企業を支えてきた「地域の金融機関」でもあります。地域の活性化と生き残りをかけて、地方銀行が今後どのような進化を目指すのか、注目です!

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