証券コラム

2016/10/28 発見!有望銘柄のヒント

輸入量第1位チリ産ワインと米大統領選の関係

2016年1月に財務省が発表した貿易統計で、チリ産ボトルワイン(スパークリングワインを除く)の2015年輸入量がとうとうフランス産を上回り、第1位の座を獲得しました。

ワインを楽しむ方なら、ワイン専門店はもちろんスーパーでもここ数年、いやもっとさかのぼって10年ほど前からチリ産ワインの扱いが増えていたことを実感していたと思います。

その理由は何といっても「安くておいしい」ことです。決して安かろう悪かろうではなく、安心して購入できるコストパフォーマンスがあることがすっかり認知されています。

さらに昨年秋「TPP(環太平洋経済連携協定)」が基本合意に至ったことで、ワインは一定期間をかけて段階的に関税が引き下げられ、2019年には撤廃される予定。TPP参加国であるチリのワインもますます安くなるため、この人気はまだまだ続きそうです。

もちろん日本のメルシャン(キリンビール【2503】傘下)、アサヒビール【2502】サッポロビール【2501】、サントリーワインインターナショナル【非上場】もチリ産ワインの輸入には力を入れており、今後ラインナップがさらに充実することは確実でしょう。

「おいしい」のは輸入だけじゃない

消費者として輸入ワインが安くなることはもちろん大歓迎ですが、個人投資家として見た場合、実は「ワインの輸出」も魅力なのです。

TPPに参加している12カ国の中で、「ワイン生産国」はアメリカ、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本の5カ国だけ。もちろん生産自体はメキシコなどほかの国でもされていますが産業規模から考えて現状では「ほぼ」この5カ国と言っていいでしょう。

しかし、それに対して「ワイン消費国」となると「ほぼ全部の国」です。つまり昨今では世界的にも高い評価を受けている日本産のワインもTPP参加国に安く提供できるようになるため、ワインの輸出に関しても大きなチャンスが期待できるのです。

クリントン氏はTPP反対派

ただし少しだけ気がかりなのは、現在米大統領選で優位に立っていると言われるクリントン氏がTPP反対派だということです。

先日行われた最後のTV討論会でも改めてTPPへの反対を表明し「世界が米国の製品を買うような条約を結ぶつもりだ」と発言。TPPとは別の貿易政策を目指す考えを示しています。

最終決戦を来月に控えて米国民に「いい顔をした政策」を意識していることは確かでしょう。もちろん米国産ワインがより安くなるのは歓迎ですし、すべての国のワインが安く楽しめるような政策を維持してほしいですね。

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